お葬式に参列する場合、喪服にはどのような靴を合わせれば良いのでしょうか。
お葬式の場に相応しい素材の靴を選び、TPOに合った服装で参列することは最低限のマナーとも言えます。
以下では、お葬式に合った靴の素材や選び方を解説していきます。
お葬式にスエードの靴を履いてもいい?
靴にはさまざまな素材で作られたものがありますが、お葬式ではスエードは避けるべき素材です。
スエードは動物の革を使用して作られます。
結婚式等でも殺生を想起させることから好まれない動物製品ですが、お葬式でも同様に動物製品は好ましくありません。
単純に、動物製品が殺生を想起させるだけではなく、仏教の五つの戒めの一つである「不殺生戒(生き物を故意に殺してはならない)」に反するからです。
また、基本的にスエード素材はフォーマルよりもカジュアルな素材のため、お葬式でスエード靴は避けるべきだと言えます。
お葬式用の靴選びで気を付けること
スエードの他にも靴にはさまざまな素材があります。
以下では、お葬式用の靴選びで気をつけることをまとめていきます。
1:スエードの他にも避けるべき素材とは?
スエードの他にも避けるべき素材として、エナメル、ファー、パイソンやクロコなどのアニマル柄や型押し素材などが挙げられます。
エナメル素材の靴は光沢があるため派手な印象を与えてしまう上に、葬儀ではマナー違反とされる光り物にも該当するため避けましょう。
ファーやパイソンなどのアニマル柄や型押し素材は、スエードと同様に仏教の「不殺生戒」に反するため避けるべきだと言えます。
ただし、光沢のないプレーンでシンプルな本革は着用しても問題ないとされています。
2:形にも注意が必要
お葬式用の靴選びでポイントとなるのは、素材だけではありません。
オープントゥ、ピンヒール、ブーツ、パンプスなど靴にもさまざまな形があります。
素材だけではなく、靴の形にもお葬式に相応しいものとそうでないものがあるので注意が必要です。
具体的に挙げると、つま先の空いたデザインのオープントゥ、派手な印象を与えるピンヒール、カジュアルなブーツやスニーカーはお葬式には相応しくありません。
ヒールが3〜5cm程度のパンプスを選ぶようにしましょう。
3:リボンなどの装飾にも注意
女性の靴に多いのが、リボンやお花、金具などの装飾が施されたデザインの靴です。
小さな目立たないものなら大丈夫だろうと考えてしまいがちですが、お葬式には相応しくないので注意しましょう。
光沢のないプレーンな無地のパンプスが無難です。
基本的なお葬式の服装マナー
ここからは基本的なお葬式の服装マナーについて確認していきます。
まず、服は喪服を着用し、肌の露出はできる限り控えるようにしましょう。
アクセサリーは、結婚指輪以外は身につけないようにするか、身につける場合は白または黒のパールのネックレスにしましょう。
ストッキングやバッグは黒で光沢のないものを選び、メイクもベージュ系など、ナチュラルメイクを心がけてください。
まとめ
お葬式に参列する際には、動物製のスエードや光沢のあるエナメルの靴を履くのはNGです。素材だけでなく、ヒールの形や装飾の有無など気をつけるポイントがあります。
故人を偲ぶための葬儀の場に合った靴を選び、最期のお別れを気持ちよく終えられるように配慮しましょう。